日本国が国際化と言われてますが、まだまだ二重国籍などについては、他人事の様にとらわれてます。いままで単民族でしたので、住民票の移転や離婚後の本籍異動なんてのは、情報もあふれているし経験者もわんさかいるので、そんなに珍しい事でもないですが・・・
国籍の事っと言われるとサッパリわからないってのが大半ではないでしょうか・・・
三重国籍の元日産社長 カルロス・ゴーン氏
2018年11月19日東京地検特捜部に、突然逮捕されそれ以来注目されていた元日産社長 カルロス・ゴーン氏。2019年12月31日に日本を秘密裏に、関西国際空港から秘密裏に、プライベートジェットを用いてトルコを経由し、レバノンの首都ベイルートに入ったとされている。
この時、話題になったのは・・・
レバノン政府からは、正規に入国したとの報道。
一方、日本政府からは、出国の記録が無いので、不正出国したとの報道・・・
実は、どちらも正しい情報なのだ。
どうやっておこなったか・・・
答えは、
「三重国籍」のメリットを活用したのだ。
実は、彼カルロス・ゴーン氏は、「レバノン」と「フランス」と「ブラジル」の三つの国籍をもっている。
両親がレバノン人。出生地がブラジル。高校からフランスで育った経緯があり、それぞれ国籍を取得している。
この取得ケースは、条件がそろったことで、三つの国籍が取れた。
ただ、多くの国では、一人一冊のパスポートが原則なのだが、例外にも正式に、フランスのパスポートは、二冊持っていた。今回の逃走劇に使われたのは、二冊中1冊を、日本の弁護団が、渡した事からが発端となっているようだ・・・
フランスのパスポートとレバノンの身分証明書を使って、正規にレバノンに入国している為、日本の出入国管理庁のデータベースには、残っているはずもない。政治的背景もあり自身の身の危険や迫害から亡命の様な形で、母国に助けを求め戻った事もあり、何が正しいのかわからない模様になってきた。
さらに・・・
過去にルノー及び、日産の会長として、レバノンの敵対関係にある、イスラエルに入国事実がパスポートに記録されている事もあり、レバノンの法律で禁固15年の犯罪となりえる訴えが上がっている。
パスポートに翻弄されるドラマに、今後の展開が面白くなってきそうだ。
国籍の取得
国籍については、世界統一の考えやルールはなく、各々の国が、自国の歴史的背景、外国人政策など社会的/政治的な部分を考慮して、各々独自に決めています、
よって、この様に、多重になることもあれば、無国籍になる事もあるわけです。
国籍取得には、大まかには次の3パターンとなります。
出生時における国籍取得の形式。
・血統主義 → 親と同じ国籍を取得
(例:日本、レバノン、中国、ミャンマー)
・出生地主義 → 生まれた場所の国籍を取得
(例:アメリカ、ブラジル、カナダ、イギリス)
出生後に環境の変化等で国籍の取得。
・帰化 → 自分の思いで国籍を取得
(国によっては、帰化時に他の国籍放棄や多重国籍可能など様々)
「あらっ」と気づいた方も多いのではないでしょうか・・・
そう!!
カルロス・ゴーン氏は、この三つ全ての方法で、3つの国籍を取得していたのです。
日本国籍について
父親または母親が国際結婚した場合、どちらかが日本人であればその子供は日本国籍を取得する権利が生じますが、22歳までに国籍を選択する必要があります。但し、日本の法律によって、二重国籍を認めていない為、日本国籍を選んだ場合は外国籍を放棄、外国籍を選んだ場合は日本国籍を放棄する必要があります。
ただ、多重国籍状態の解消には、外国国籍離脱した場合には「外国国籍喪失届」。
外国の法令に従って外国国籍を選択した場合は「国籍喪失届」を市区町村役場または、外国にある日本の大使館・領事館に提出しなければならない。日本国籍を選んだだけでは、多重状態の解消とはならない。
因みに、罰則はなく届け出が徹底されているわけでもない。国籍喪失届けが出られないと日本国民としての戸籍が残存し続ける。
結果的に多重国籍者の扱いになってしまっている事が多い。
実際、どこかの女性参議院議員が、この状態と国際政治的背景で、未だに二重国籍のようですが・・・・参政権は大丈夫なんでしょうか・・・